「胸部レントゲン検査」ってどんな検査?2025.10.01
こんにちは! 放射線部の黒木です。
今回は、「胸部レントゲン検査」について、少しお話をしたいと思います。
「レントゲン」と聞くと、「被ばくが心配…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちは皆さんが安心して検査を受けられるよう、日々努力しています。
このコラムを読んで、検査への理解を深めていただければ嬉しいです。
【胸部レントゲン検査で何がわかるの?】
胸部レントゲン検査は、主に肺や心臓、肋骨などの異常を調べるための検査です。
肺の状態:肺炎や結核、肺がん、気胸などの病変がないかを確認します。
心臓の状態:心臓が肥大していないか(心肥大)などを調べます。
その他の病変:胸部大動脈瘤、肺に水がたまっていないか(胸水)なども見つけることができます。
このように、胸の中のさまざまな情報を得ることができる、非常に有用な検査なのです。
【検査のメリット・デメリット】
胸部レントゲン検査の最大のメリットは、その手軽さと迅速さです。
①検査時間が短い:撮影にかかる時間はわずか数秒です。
②身体への負担が少ない:痛みや苦痛は全くありません。
③費用が比較的安価:他の画像検査(CTやMRIなど)に比べて、費用を抑えることができます。
一方で、デメリットも存在します。
①X線による被ばく: 放射線を使う検査のため、わずかですが被ばくを伴います。ただし、胸部レントゲン検査の被ばく量はごくわずかで、自然界から受ける放射線量と比べても非常に少ないため、過度な心配は不要です。
②病変が見えにくい場合がある: 骨や心臓などの影に隠れて、小さな病変が見つけにくいことがあります。より精密な検査が必要と判断された場合は、CT検査などを追加することがあります。
レントゲン検査は万能ではありませんが、身体の大きな異常を素早く、手軽に発見するには非常に優れた検査です。
【検査を受ける際のワンポイントアドバイス!】
より正確な検査結果を得るために、患者さんにご協力いただきたいことがいくつかあります。
レントゲンはX線が体を通り抜けて画像を写し出すため、金属やプラスチックなどX線を通しにくいものが服や下着に付いていると、それが写り込んでしまい、病変を見つけにくくなることがあります。
①ボタンや装飾:ボタンや装飾がないものを選びましょう。ある場合には検査着に着替えて検査を受けていただきます。
②プラスチック:女性の方は、ブラジャーのホックやワイヤーが写りますので、検査着に着替えていただくか、ノンワイヤーのブラトップなどに替えていただくようお願いします。盲点なのが、肩紐についているアジャスターです。こちらも写りますので外して検査を受けていただきます。
③ネックレス:ネックレスなどの首につけるアクセサリー類は必ず外してください。
④その他:湿布(種類による)、カイロ、エレキバンなども写り込むため、事前に剥がして検査をします。
いかがでしたでしょうか?
胸部レントゲン検査は、皆さんの健康を守るための大切な第一歩です。何か不安なことやご不明な点がありましたら、遠慮なく私たち放射線部の職員にお声がけください。
これからも、皆さんが安心して検査を受けられるよう、スタッフ一同努めてまいります。
放射線部